キンドルダイレクトパブリッシィングの基本的なやり方(初心者向け)

 

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KDP(Kindle Direct publishing) キンドルダイレクトパブリッシィングを使って Kindle から英語(と日本語)で書いた電子本を出版した経験から、その基本的なやり方を簡単にまとめてみました。(出版には Windows10 を使いました。)
 
KDPサイトこちら
最初にKDPのアカウントを作ります。アマゾンのアカウントをすでに持っている方はそのアカウントを使ってサインインします。
アカウントを作ったら、必要情報を登録します→KDPアカウント情報の登録
またはこちらのブログの方が詳しく書いてくださっているので参考になります。
 
 
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ここからは実際の本の原稿を出版にまでもっていく工程になります。
 なお、Kindle から詳しい出版者向けのガイドラインが出ていますので、正確な情報はそちらを読むのが一番です。ただしボリュームがあります。
 
 
1.原稿を text 形式のファイルに変える。
 
・Word や、ブログなどに作ってある原稿の、テキスト(文字)部分のみコピーしたものを「メモ帳」などにペーストする。(テキストファイルに変換するため。)
 
2.メモ帳にコピペした原稿(英語の原稿の場合)は、「 ' 」(アポストロフィ)の後ろに空白ができるのを防ぐため、ファイルを保存するときに「文字コード」を『UTF-8』に変更すること。
 
3.でんでんコンバーターにかけるために、「でんでんマークダウン」記法(コンピューター言語みたいなものです)に則って 「見出し」「改ページ」などのマークを書き加える。(すべて半角英数字です)
詳しくはでんでんマークダウンのページ参照こちら
・見出しを大きく 見出しにしたい文字列の直前に ##をつける。(#の数によって見出し文字の大きさが変わる。#大見だし##中見出し###小見出し)(見出しの文字列の終わりにも # をつけてもよいが、つけなくてもよい。
改ページ 改ページしたい行には ===を書く。(半角の=三つ)
改行 改行は原稿のまま反映される。
文字色を変える 文字に色をつけたいときは、
 <font color="Blue">ここに色を変えたい文字列を入れる</font>   などとする。赤字にしたければ Blue のところを Red にすればよい。
ハイパーリンク ウェブページにリンクをつけたいときは、アドレスを < > でくくる。
本文中の文字列をクリックするとリンク先に飛ぶようにするには
  詳しくは[こちら](exmple.com/)をごらんください。 のように [文字列](リンク先アドレス) と書く。
イタリック文字  例えばMy Life の文字をイタリックにしたいときは *My Life*  とすると イタリックになる。
太字  **My Life** とすると太字になる。
太字イタリック  ***My Life*** とすると、太字のイタリックになる。
センタリング  <p class="text-center" markdown="1">**My Life**</p>
  のようにすると、My Life が太字になって、中央に表示される。
・ <p class="text-center" markdown="1">**<font color="Blue">School uilding</font>**</p>   とすれば、青字の太字になって、中央に表示される。
 ・画像の挿入 また後でも書きますが、画像を挿入したいときは ![画像タイトル](画像ファイル名.jpg) とする。(画像タイトルは自分の覚えみたいなものなので、書かずに空白のままでもかまわない。)
画像のセンタリング 画像をセンタリング(行の中心に配置)したいときは  
<p class="text-center" markdown="1">![画像タイトル](画像ファイル名.jpg)</p>
と書く。
 
・でんでんコンバーターのサイトに、実際にでんでんマークダウンを使ってお試しができるページ 「Editor」 があるので自分でやってみるとよい。自分で書いた原稿をEditorに貼りつけて Preview すると、実際に本になったときどう見えるか見ることができる。
でんでんEditor https://edit.denshochan.com
・できあがったファイルにわかりやすい名前を半角英数字でつけて保存しておく。
 
4.表紙を作る。
googleのスライドというアプリか、パワーポイントなどを使う。
・一般的な縦長の本の場合、「ファイルの設定」で、サイズを横×縦 42.3センチ×67.7センチ、印刷の向きは縦にする。(経験的にこのサイズがいちばいいいいらしい。)
・画像を取り込みたいときは[挿入]→[図]→[ファイルから]選択していく。
・できあがったら[名前をつけて保存]する。名前は「cover 」とする。ファイルの種類を「JPG」形式に指定して保存する。
 
いーブックデザインというサイトではkindleダイレクトパブリッシング(KDP)の
表紙画像サイズに最適化された素材がダウンロードして使えるそうです。こちら
スライドやパワーポイントで必要な、面倒な設定をしなくてもよいので便利だと思います。
 
 
5.本文に入れ込みたい画像の準備をする。
・取り込みたい元画像の上で右クリックして「コピー」し「ペイント」に  「貼り付け」る。不要な部分は「範囲を選択」後「トリミング」したり、画像を加工する。
・「サイズの変更」というボタンをクリックし、「ピクセル」で横を600ピクセルくらいにする。(縦は自動)(このサイズも経験的に得られた数字。このサイズでだいたい本の4分の1くらいの大きさの写真になる。)
・「名前をつけて保存」する。あとでわかりやすい名前を半角英数字でつける。ファイルの種類は「JPG」形式を選択する。拡張子が .jpg というファイルになる。
・画像ファイルの形式はすべて「JPG」に統一するのがおすすめ。(「PNG」などにも対応はしている。)
 
6.テキスト原稿に、上で作った画像を配置するため、でんでんマークダウンで書き加える。
本の原稿(テキストファイル)を再度開いて、画像を入れ込む。画像もテキストスタイルで本文に書き加えるということです。
 
・画像を挿入したい行に   ![画像タイトル ](画像ファイル名.jpg)    と書く。
(例) ![パンダ ](panda.jpg) など。[ ]の中には何の画像だったかわかりやくするために画像のタイトルを入れてもよいが入れなくても問題ない。 (例) ![  ](panda.jpg)
・画像をセンターに配置するには、
<p class="text-center" markdown="1">![ ](panda.jpg)</p>  と書く。
 
7.「新しいフォルダ」を作り、そこに必要なファイル(表紙(.jpg)、本文のテキスト(.txt)、挿入したい画像(.jpg))をドラッグ&ドロップですべて入れる。
・フォルダの名前は適当にわかりやすい名前をつけておくとよい。
 
8.でんでんコンバーターepubファイルを作成する
・「台湾でんでんコンバーター」を開き、「アップロードしてね」のところで「7」で作ったフォルダを選択する。フォルダの中身のファイルを必ず「すべて」選択してから、開く。(注 : 私は英語の本だったので言語を選んで設定できる台湾版を使ったが、日本語の本なら、本家のでんでんコンバーターでよい。)
(リンクが貼ってあるので、どちらかのでんでんコンバーターの文字の上でクリックして開いてください。)
・台湾版の場合言語を選択する。
・タイトルを記入する。作者名は未記入でも可。「ページ送り方向」は英文なので「横書き」にする。
・「お好みでどうぞ」の自動ページ生成のところは「目次ページ」にチェックを入れておくと目次が自動的に生成される。
・「その他」のところの「表紙ページをスキップする」のチェック入れる。(表紙は変換しなくてもかまわないので。)表紙も変換してプレビューを見てみたいときはこのチェックははずす。
 
「プレビューを見る」ところにチェックを入れると、どんなふうに変換されたか見ることができます。
 
ここまできたら「変換」をクリックする。epub ファイルがダウンロードされる。
 
 
9.kindle previewer 2.94というアプリ(ソフト) をPCにダウンロード、インストールする。(時間がけっこうかかる)(Windows7 以上)
Kindle 出版プログラムというサイトからダウンロードできます。
インストールできたら、PCのプログラムの中から Amazon というところをクリックすると、その中に Kindle Previewer が入っているので、開く。
 
10.mobiファイルに変換する。
kindle previewer の画面上のどこかに「8」で作成した epubファイルをドラッグ&ドロップすると、あっという間に mobiファイルに変換されダウンロードされる。OKを押してしばらく待つとプレビューが出る。
 
11.自分のスマホに見本を送ることもできる。
「アマゾン」にサインインし、「アカウント&リスト」のプルダウンメニューの「コンテンツと端末の管理」を開く。
「設定」を開くと、自分が使っている「端末」にそれぞれメールアドレスが割り振られている。自分がいつも使っているスマホのアドレスを控える。
一番下に「登録したアドレス」がある。自分のアマゾンに登録してあるメアドである。そのアドレスから、「端末」に割り当てられたアドレス宛に さきほどの mobiファイルを添付して送る。メールの題名は「変換」と書く。
送信したスマホKindle アプリに「本の見本」が送信される。これを開いて見ると、「できあがり」をほぼそのまま見ることができる。
見本をチェックして修正するところがあれば「でんでんコンバーター」にかける前の原稿まで戻って修正し、やりなおす。
 
 
*作ったファイルが行方不明になりPCの中で見つけられなくなることがあります。
テキストファイルは「ドキュメント」に、画像は「ピクチャ」に、ダウンロードしたファイルは「ダウンロード」にあることが多いですが、なかなか見つからないことがあります。そういうときは「検索ボックス」をクリックして、「日にち(例えば今日)」や「キーワード」で検索をかけると見つかります。(それでも見つからないときは、検索範囲を広げてみる。)
 
 
 
 あとはいよいよ出版!!
 
ここまできたら最初に説明した「KDP」にサインインして、「新しい本を作成」というところから、指示にしたがって入力していきます。
指示に対しきちんと入力していかないとエラーがでますので、気をつけてください。
オプションの項目は入力してもしなくてもいいです。
 
すべて入力できると「完了」と出て、あとはアマゾンの審査プロセスが進み出版されるのを待つだけです。「本棚」に入り、「レビュー中」と表示されます。
あとはアマゾンからのお知らせを待ちましょう。
 
 
KDPに関して詳しいブログを見つけました。参考になりました。
 
 
なお、出版してしまったあとで、部分的に修正したくなる場合があります。
その場合は、KDPの「本棚」のページにあるその本のところの右端にメニューボタン(三点のマーク)がありますので、そこをクリックして「詳細の編集」「コンテンツの編集」などを選択し、入力情報を修正したり、修正したファイルを再アップロードしてください。(本の中身の部分修正は、修正した原稿をすべてでんでんコンバーターにかけるところから全部やらなければいけません。)
ただし、本がまだレビュー中や出版準備中の状態のときは、三点のマークは押せませんので、出版された後にお試しください。

 

 
とりあえずここまで。
よかったら参考にしてみてください。